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海外で臓器移植は美談か? ZOZO前澤友作社長と坂上忍氏の「心臓病男児支援」に反論する | 文春オンラインこのままでは10年後にも同じように募金活動が行われる
 そもそもアメリカでの渡航移植に3~4億円かかるのはなぜでしょう? 多くの方は心臓移植が先端医療だからだと思っているかもしれません。しかし実は、臓器移植にかかる金額は11年前の2008年から急に上昇したのです。
 2008年に国際移植学会は「イスタンブール宣言」を採択しました。海外渡航による臓器移植は実質的に臓器売買なので、このような移植ツーリズムを防止しましょう、それぞれの国で移植を行うように環境を整えましょう、という内容です。
 アメリカでは心臓移植の場合、2008年までは前払い金としてのデポジットは3000~8000万円だったのですが、イスタンブール宣言以降は1~4億円と急上昇しました。
 本来、並べないはずの移植の列に外国人が高額のデポジットで入ります。日本の移植患者は状態が悪くなってから渡航しますので、移植待機の列に入ることができると緊急性が高く優先順位が上がります。結果的に移植を待っている現地の人よりも、お金で列に入った日本人が先に移植手術を受けるということが多くなります。
 では、なぜ日本国内で移植医療が進まないのでしょう? 簡単に言うと日本では脳死にともなう臓器移植は最初の段階で叩かれ、つまずいてしまったのです。
 第一に、誤った認識である「移植はお金を集めて海外でやるもの」という移植ツーリズムを報道で広めるのは良くないということ。第二に、日本は移植技術があり、国民の意識も高いのですが、圧倒的にドナーが足りていないということ。第三に、移植の4つの権利を多くの人が知らないということです。
 まず、イスタンブール宣言の趣旨に反する渡航移植を行うことによって海外で非難されるという倫理的、道義的な問題があります。そして、日本の移植医療の根本的な問題であるドナー不足に世間の注目が集まらず、結果的により多くの患者が救われる機会が失われてしまいます。それにもかかわらず有名人が繰り返し支援をすることで、海外移植が正しいことだと多くの人が思いこんでしまいます。

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