年内に「冷温停止」宣言へ(TBS系(JNN)) – Yahoo!ニュース 政府と東京電力が目標時期を前倒しして「冷温停止」を宣言する背景には、原発事故の収束が順調に進んでいることを国内外に印象づける狙いがあるものとみられます。(19日11:30)
冷温停止 とは – コトバンク制御棒を挿入して原子炉を止めた後、原子炉の水の温度を下げて原子炉の状態を安定させる措置。運転中は300度近い水温を、100度未満にまで下げる必要がある。核燃料は原子炉が止まっていても常に熱を出すため、真水を炉内に送り続けることで、原子炉を安定した状態に保つ。
( 2011-04-18 朝日新聞 朝刊 2総合 )
停止 (原子炉) – Wikipedia原子炉において「停止」とは、未臨界であり、技術仕様書に基づき定義された以上の余裕(停止余裕)がある状態を指す。原子炉のコントロールキーが固定されていること・燃料の移動が進行中でないこと・コントロールシステムのメインテナンスが行われていないことを、停止の要件に含めることもある。
更に、冷却システムが常圧で華氏200度(摂氏約95度)未満であるとき、原子炉は冷温停止であると呼ばれる[1]。この温度では気密でなくても軽水炉における冷却・減速材である水は沸騰しない。
NRC: Glossary — Cold shutdownCold shutdown
The term used to define a reactor coolant system at atmospheric pressure and at a temperature below 200 degrees Fahrenheit following a reactor cooldown.
Oyajiが思うに、停止という言葉の一般的印象に訴えて、安全を強調したいのでしょうね。しかし、停止というこの場合の用語は一般的印象とは実は異なり、臨界と違うことを示すようです。つまり、一般では停止とは動かないことであり、安全だろうと思うのですが、臨界状態でないことを示すだけで、動かないものでもないし、安全とは直ぐには言い切れないようです。動かないなら、普通は熱を出さないと思うでしょうが、実は熱は出続けるし、近づけるほど安全でもないからです。さもないと、低温停止から何年も努力を重ねてようやく廃炉処理ができるようになることと整合しないでしょう。全く原子力での常識は一般社会とはかけ離れていると思います。
ですから、それを説明しないで、低温停止という言葉を振り回すのは、誤解を振りまく行為であり、誠実な物言いとはとても言えないと思いますので、十分に注意しましょうね。
さもないと大やけどしますよ。