QWERTY配列に対する誤解他

QWERTY配列に対する誤解 – yasuoka の日記「印字棒がからむからキー配列を変えた」などというのは、根も葉もないデタラメだ。

http://plus.hangame.co.jp/browse/db_detail.php?dir_id=1&docid=35673
キーボードの並び方と言っても、アルファベットとカナとで違うので、まずはそれぞれについて回答します。
アルファベットの並び順の方は、1870年代にChristopher Latham Sholesって人がタイプライターのために考えたもの(↓のSholesの文献参照)で、最初の段階ではAEIYUOが上段に、BCDFGHJKLMが中段に、ZXWVTSRQPNが下段にあったという説(↓のGriffithの文献参照)が、有力だと考えられます。当時のタイプライターは、一本指で打つことが想定されていたので、よく使う母音を探しやすい上段に配置し、残りはアルファベット順に右端で折り返して中下段に配置した、というものです。ただ、それだと「子音で一番よく使うTが見つけにくい」とか「EとRが近くにないと探しにくい」とかいう理由で、配置をどんどん変えていったのが現在に至っているわけです。
カナの並び順の方は、1920年代に山下芳太郎とBurnham Coos Stickneyって人達がカナタイプライターのために考えたもので、元々は真ん中から左に向かって「カキクケコ」「サシスセソ」「タチツテト」がそれぞれ固まってたり、上の方に「アイウエオ」が固まってたり、五十音が探しやすいように配置されていました(↓のStickneyの文献参照)。ただし、 1950年代になってカナとアルファ
ベットが両方使えるタイプライターを作った際に、アルファベットの並べ方を優先したので、カナの方はそれまでのわかりやすい並べ方を崩さざるを得なくなり(↓のゴトゥの文献参照)、それが現在に至っているわけです。
これらの点からわかる通り、キーボードの並び方は「よく使う文字を、目で見て探しやすいようにする」という基準で作られてきたと言えます。なお「あまり早く打てないように並べている」という説は、 August Dvorakって人が
1930年代に新しいキーボードの並び順を提案した際に、それまでの並び順を攻撃するために流布した説(↓のUhlとDvorakの文献参照)ですが、「あまり早く打てないように並べている」という説の根拠が論文中に全く述べられておらず、はっきり言って信憑性がありません。また、「高速に打鍵しすぎると印字ハンマーが互いに干渉しあって故障してしまう」という説は、20世紀の機械式タイプライターの印字機構(フロントストライク式)と、19世紀のタイプライターの印字機構(アップストライク式)との違いを理解しておらず、やはり信憑性がないと言わざるを得ません。

参考文献:
C. Latham Sholes: Improvement in Type-Writing Machines, United States
Patent, No.207559 (August 1878).
Roy T. Griffith: The Minimotion Typewriter Keyboard, Journal of the Franklin
Institute, Vol.248, No.5 (November 1949), pp.399-436.
Burnham C. Stickney: Typewriting Machine, United States Patent, No.1549622
(August 1925).
ゴトゥ ナガヤス: カナ ローマジ コンビネーション?タイプライタ, カナノヒカリ,
ダイ378 ゴゥ (1953ネン11ガツ), pp.12-13.
Willis L. Uhl and August Dvorak: Cost of Teaching Typewriting Can Be Greatly
Reduced, The Nation’s Schools, Vol.11, No.5 (May 1933), pp.39-42.
安岡孝一: キー配列の規格制定史 アメリカ編―ANSIキー配列の制定に至るまで, システム/制御/情報, Vol.48, No.2 (2004年2月), pp.39-44.
安岡孝一: キー配列の規格制定史 日本編―JISキー配列の制定に至るまで, システム/制御/情報, Vol.47, No.12 (2003年12月), pp.559-564.

QWERTY配列 – Wikipedia

キーボードの歴史
 なぜ今のQWERTY配列になったかという理由に関しては、諸説入り乱れています。
一番よく耳にするのが「タイプバー(印字棒)がジャムる(絡まる)のでわざと打ちにくい配列にした」という説と、「セールスマンがTYPE WRITERと打ちやすくするため」という説です。上にも書きましたが、どちらの説も理由の一部分を説明したにすぎません。考えても見て下さい、タイプバーが絡むので打ちにくい配列にしたのでしたら、「ER」や「TR」や「TH」といったDigraph(2重子音)が近くに配列されるはずもありません「ED」なんかもよく続けて打鍵しますよね。実際にはできるだけ打ちやすくしかも絡みにくい配列を目指して作られたようです、その際にdigraphを動きがぎこちない左手に集めてジャムを防止しようとしたという説や、印刷業の植字工組合の制定した活字箱の配列法を基にしたという説もあります。

 しかしなぜ「わざと打ちにくい配列にした」という「創造神話」がまことしやかに語られるのでしょうか?これは実際Qwerty配列が合理的とは言えないと感じている人が多いからではないでしょうか。実際レミントンのQwerty配列のタイプライタは発売当時それほど商業的に成功したとは言えませんでした、「DHIATENSOR 」とホーム列に配置したIdealキーボードなど様々な配列やデザインのタイプライタが登場しました。しかし1890年代に入ると現在のQwerty配列がデファクトスタンダードとしての地位を確立しました。それはタイピストの養成学校でQwerty配列のタイプライタが使われた為でした。タイピストがQwerty配列を習得するようになると、キー配列は Qwertyへのロックインされてしまい、Qwerty配列は市場を席巻してしまいました。

 タイプライタ出現当時は2本指を使って行う拾い打ち(hunt and peck method)が使われていました。手の指全部を使って行うタッチタイプ(ブラインドタッチ)が行われるようになったのは1890年代後半からです、そしてそのブラインドタッチは主にQwerty配列上で行われました。

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