倫理学概論 第1課題

第1課題
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レポートの文字数制限 :  1200~2000文字
第1課題 功利主義の倫理理論の特徴について述べてください。
第1課題
以下の項目に重点を置いてレポートを作成してください。
<課題把握>
【レポート課題の問い】を正確に理解できているか?
<教材理解>
【レポート課題に必要なテキストの内容】を正確に理解できているか?
<論理構成>
1パラグラフ・1主題の原則を踏まえて、適切な長さで書かれているか?
パラグラフで最も述べたいことが題目文の中に書かれているか?
パラグラフの中の文と文は概ねスムーズにつながっているか?
パラグラフ間がスムーズにつながっているか。
<原稿作法文章作法>
【文章作法の観点】から見て、誤字・脱字、語調の統一、主語と述語の対応、つなぎのための接続語等が適切に使われているか?
【原稿作法の観点】から見て、句読点、改行、行頭・行末の禁則、括弧記号等が適切か?
【引用・参考文献】(本文中と文末のリスト)の記載方法に誤りはないか?
教科書では、倫理を幸福にもとづけるアプローチとして第9章、第10章、第11章にわたって解説されています。レポート作成にあたっては、これら三つの章の全体をまとめるやり方と、いずれかの章を選んでそこで中心的に論じられている哲学者を取り上げて深く掘り下げるやり方の二つが考えられます。全体をまとめる場合は、まず第9章で功利主義の基本的な考え方をおさえ、第10章・第11章でその後の発展や修正点を見ていくとよいでしょう。哲学者を一人取り上げる場合は註にあげられているベンタム、ミル、ヘアそれぞれの著作を直接参照するとよいでしょう。教科書の他に功利主義の解説書として、児玉聡『功利主義入門ーーはじめての倫理学』(ちくま新書、2012年)なども非常に参考になります。

功利主義 – Wikipedia倫理学において功利主義(こうりしゅぎ、英: utilitarianism)とは、影響を受けるすべての個人の幸福を最大化する行為を指令する規範倫理学の理論の一派である[1][2]。

参考文献 児玉聡 功利主義入門ーーーはじめての倫理学 ちくま新書

回答案
 功利主義の倫理理論の特徴について述べる。
 功利主義の創始者はベンタムである。彼の主張する功利主義の特徴は次の3つである。
 特徴1 行為のもたらす結果から行為の善悪を判定する帰結主義であること。
 特徴2 行為が人びとの幸福に与える影響が重要であるとする幸福主義であること。
 特徴3 快苦の質の違いを捨象して、量のみを基準とすることで数量化し、一人ひとりの快苦の総和を増すことが善であるとし、最大多数の最大幸福を目標とする。
 功利主義に対する批判には、次のようなものがある。
 批判1 功利主義はどんぶり勘定なのでどんな不正義でも許されてしまう。例えば暴走するトロリーのケースで、一方では5名が死に、もう一方では1名が死ぬケースで、功利主義なら5名を助けて1名を見殺しにするだろうが、その見殺しが不正義ではないか、と批判できる。見殺しにせざるを得ないとして、しぶしぶ選択するような低姿勢ではなく、トータルでこちらが善なので、大っぴらに推奨するような姿勢が反発を呼ぶのではなかろうか。全体のためなら少数は犠牲になって構わないとするような姿勢が、不正義を容認すると批判を受ける。

 批判1への反論1 長い目で比較すれば、不正義は多数の幸福にマイナスなので、この欠点は修正できる。
 批判1への反論2 功利主義的政策を実施する前に、二次的規則を置くことで、この欠点は修正できる。ベンタムは、生存と安全を保証することを優先し、豊かさと経済的な平等はその次であるとした。ミルは、他人に危害を与えない限りで個人の自由を最大限に保障すべき、とする他者危害原則を定式化した。

 批判2 幸福とは定義できるのか。人によって幸福は異なるし、自分の幸福を押し付けるのはパターナリズムであろう。

 批判2への反論 

 批判3 最大多数とは誰のことなのか、そこから漏れてしまう少数への配慮は無いのか。

 批判4 総和最大というが、そもそも、幸福と不幸の計算が成り立つのか。
ミルは高級な快と低級な快があるとして、快楽に質の違いがあるとした。