「電波資源拡大のための研究開発」 第3回成果発表会

平成22年6月24日(木)13:00~17:50 明治記念館 
「電波資源拡大のための研究開発」 第3回成果発表会

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「複数基地局連携送信によるユーザスループット高速化技術の研究開発」 株式会社KDDI研究所 三菱電機株式会社
株式会社KDDI研究所 無線アクセスネットワークグループ 岸洋司
1これまでの移動通信システムの課題
 今の製ステムでは、各セルが同一周波数を使う。セル境界領域において、隣接基地局からの同一周波数感想により、ユーザースループットが低下する。
2複数基地局連携MIMO送信(マルチサイトMIMO)技術
3成果として、スループットを約二倍に。
・マリチサイトMIMO電波伝搬測定技術、マルチサイト電波伝搬モデル化技術、複数基地局連携送信技術、複数基地局連携送信切り替え制御技術
・まとめ 目標を達成し、セルエッジユーザスループットを二倍以上に改善
質問 伝搬モデルは新しく作れた?
回答 MIMOでn基地局間の電力差が大きく影響することが判明した、というのが成果

第4世代移動通信システムにおけるモバイルQoS制御技術の研究開発 NICTワイヤレス研究センターユビキタスモバイルグループ 船田龍平
プロービング技術+マルチディメンジョナルリソース割り当て制御技術=モバイルQoS制御技術

車車間通信の実現に向けた周波数高度利用技術の研究開発 沖電気工業株式会社社会システム事業本部交通・防災システム事業部無線技術研究開発部 浜口雅晴
システム容量の増大が目標
適応的車車間通信技術に関する研究開発 NICT
1 UHF帯電波伝搬モデルの研究開発 市街地見通り外の、遅延スプレッドと距離特性など
2 適応的変調方式・通信プロトコルの研究開発/干渉抑制技術の研究開発
車群通信技術に関する研究開発 沖電気
1 出会いがしら事故防止支援サービスを想定下、車群通信のシミュレーション
2 マルチバンド車群通信車載機の開発
3 ユビキタス特区(横須賀YRP地区)での実証実験・デモ
自律分散型多重アクセス技術の研究開発 豊田中央研究所
1 プロトコルアルゴリズムの研究開発 隠れ端末対策を施した自律分散型のアクセス方式
2 プロトコル評価手法の開発
3 評価用通信システムの開発および屋外実験
まとめ 今後の成果展開 実用化に向けた取り組み

800MHz帯映像素材中継用移動通信システムの高度化のための研究開発 日本放送協会放送技術研究所 正源和義
現行のMPEG-2(52Mbps)ではFPUのCH数が不足。AVC/H.264で36Mbpsとし、MIMOを導入し、効率向上。

個体素子を用いた船舶用9GHz帯レーダーの研究開発 日本無線研究開発本部技術開発部レーダグループ担当部長 菅原博樹
レーダーの狭帯域化が目標   送信波の狭帯域化 スプリアス低減 干渉除去
最大探知距離 11.4NM 分解能 21m 距離分解能 2.0度 クラッタ内目標の探知性能 良好 シークラッタ内目標のS/C改善17dB ウェザクラッタ内目標のS/C改善10.3dB レーダー干渉評価 良好
質問 特許? 実用で普及?
回答 民生用の安価なものという目標達成。9Gでは最終段素子だけ高価。それが下がれば実用化。今はまだ市場に出せない。
質問 固体のもの、IMOの特別な認証など必要?
回答 実用するにはIMOとしてはXバンドはまだ。

高マイクロ波帯基盤技術の高度化のための研究開発 富士通株式会社先端技術研究室 常信和清
高マイクロ波帯で、消費電力70%減のSi TRX MMICの実現が目標
・ 従来比で消費電力72%減の24GHz帯シングルチップ送受信Si MMICを開発
・ 出力電力100mW以上のCMOSパワーアンプ技術を開発
・ 世界最小サイズ(他開発比 五分の一)の低損失可変フィルタを開発
今後 ミリ波帯までのRFフロントエンド用機器が実用になっていく。

高マイクロ波帯用アンテナ技術の高度化技術の研究開発 日本無線株式会社研究開発本部技術開発部 須田保
目標 Ku帯移動体衛星通信用アクティブフェーズドアレーアンテナを小型化し、低価格で提供するための技術開発
アンテナ JAXA
移相器 RF-MEMSデバイス 東大 移相器 京都大学 高密度実装RF回路 京都大学 アクティブ集積アンテナ 日本無線とJAXA 実用システムへの組み込み 日本無線 という分担
以上により、小型アクティブフェイズドアレ―アンテナを低価格で実現するめどを得た。

無線アクセス用ミリ波帯無線伝送システムの実現のための基盤技術の研究開発  パナソニック株式会社セミコンダクター社半導体デバイス研究センター電子デバイス研究グループ第一研究チーム 酒井啓之
・ミリ波で初めてGaNを用いた長距離通信(10W出力デバイスで最大84kmの通信、25GHzが可能)
・送信システムのMMIC化

ミリ波ブロードバンド通信システム用アンテナ技術の研究開発  三菱電機株式会社情報技術総合研究所アンテナ技術部 小西善彦
多ビームアンテナを用いたミリ波無線通信システムによる屋内無線LAN が目標
二つのアクセスポイントで4端末、60GHz帯、最大実行レート 739Mbps(1アクセスポイントと1端末で))、合計実行レート583Mbps(1端末当たり約146Mbps) を実証

ミリ波帯高速移動体通信システム技術の研究開発 三菱電機株式会社通信機製作所技術部 宮崎守泰
航空機内におけるユビキタス環境の実現に向け、地上と航空機間の無線リンクを実現するのが目標
40GHz帯 最大100MBps 飛行高度8km 飛行速度280km・h で実証実験が成果

ミリ波帯高精細映像伝送技術の研究開発 日本電信電話株式会社NTTマイクロシステムインテグレーション研究所スマートデバイス研究部 門勇一
未開拓である120GHz帯ミリ波の利用により非圧縮HD多重無線伝送を実現するため
120GHz帯 10Gbps 晴天時5km 目標達成
質問 気象の影響はどう?
回答 半年あまり降雨減衰のデータとった。20mmで1kで10dB 、1kmの距離では60mmの降雨でも通る回線設計できる。

衛星通信における適応偏波多重(APDM)伝送技術の研究開発 日本電信電話株式会社NTTアクセスサービスシステム研究所 山下史洋
Ku帯衛星移動通信では、地球局が偏波調整が完全にはできない場合があり、偏波干渉が起こるので、効率が落ちる。両偏波を用いる偏波多重にして、効率を上げるのが目標。最大二倍の周波数有効利用を確立。

衛星通信用中継器における周波数高密度利用技術の研究開発 日本電信電話株式会社NTTアクセスサービスシステム研究所 小林聖
多数のセンサーからの集信。防災など。従来のランダムアクセスと比べて5倍から10倍の周波数利用効率が目標。周波数の高安定化により、チャンネル間隔を従来比10分の一に圧縮し、従来比50から100倍の周波数有効利用が可能となる技術が確立した。
最適リソース割当をめざす。

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