安心・安全

次世代安心・安全ICTフォーラム設立記念シンポジウムに行ってきました。

山根一真氏の「災害現場取材で求められる機器とシステム」という話で、印象に残った点を記します。
阪神大震災で、ジャーナリストとして現地に入った。一番役立った情報機器はラジオ。断食経験あるが、3日は腹が減るが、それを越えれば、10日は水で大丈夫。しかし情報がないと駄目。最後は人と人の結びつき。AMラジオを残して欲しい。鉱石ラジオでも聞こえるから。
災害の記録映画などは、存在はしても高価とかで入手困難なのが現実。誰もが見られるようにアーカイブが必要なので配慮して欲しい。
昔の新潟地震でアマチュア無線を傍受し、囚人が行方不明の様子を聞いたので東京で刑務所に知らせ役立ったのが最初の援助経験。
阪神大震災は、冬早朝で交通と人が少なかったが、それが例とされて訓練などしているのはどうかと思う。
報道では、一番破壊された高速道の一カ所の倒壊現場に、どの放送局も来て撮した。実際には20kmに渡り倒壊した、その規模が伝わらない。自分は折れた柱全てを記録した。
避難所には一日でも居たくない。
三宅島の噴火で、小学校直近まで大火砕流の写真が撮れてはじめて大変だと分かった。
福井豪雨で、どの場所が危険なのかを住民に伝えられていない。携帯電話で特定基地局内の全てに警報を出す仕組みを考えて欲しい。
新潟地震では数日後に調布飛行場から自費で借りたセスナで手持ちカメラで千枚記録した。墓石の倒壊程度で震度分かるので、墓の場所を最初に全部空撮すれば全域の震度が分かる。
ラジオ放送でアナウンサーが興奮状態で、自分にも興奮が移った。冷静になる必要が有る。
ハイパーレスキュー隊の優太君救出。100カ所が土砂崩れだが、道路をふさいだ場所から探すことが出来なかっただろうか。92時間ぶりに救出だが、後から分かったのだが20時間後の現場の空撮写真に優太君の車が土砂に埋もれているのが写っていた。現地では困難だろうが、どこかで、埋もれる可能性のある場所の空撮写真分析を行っていれば、もっと早く、他の家族も救出の可能性があったかもしれない。ひょっとすると、スキャンして画像解析で出来ないものか。

以上です。それぞれの点への私の考えは、またあらためてにしますが、一つだけ。避難所で雑魚寝にする発想は良くないと思います。避難する人をほんの数十キロ運んでやれば、無傷の宿泊施設が営業しているのです。救難する人が数十キロ以上離れた場所からも来るでしょう。避難所は遠隔地のホテルとか温泉を借り上げるという発想を持って欲しい。現実にはそれがなくって、離れた温泉地も風評被害で客が無くて困るのです。避難所は一時の集合場所と割り切って、動かせれば直ぐにでも離れた宿泊地で休んでもらうべきです。

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